29 Oct 2017

Dies irae 怒りの日

Dies irae (Sequentia) 13世紀 中世ラテン語
作者 : Tommaso da Celano
終末に罪人が赦免を求める歌


ラテン語日本語訳

テキスト the Graduale Romano Seraphico
文法事項    Latin-English interlinear

(Dies irae)
Dies irae, dies illa
Solvet saeclum in favilla,
Teste David cum Sibylla.


怒りの日, その日は
火の粉の中で, 時代の結合を解くであろう
ダーウィドとシヴュラの言葉通りに

Quantus tremor est futurus,
Quando iudex est venturus
Cuncta stricte discussurus!
どれだけ震えることだろう
審判者がやって来て
全体を 厳しく打ち砕くであろうとき!

(Tuba mirum)
Tuba mirum spargens sonum
Per sepulcra regionum,
Coget omnes ante thronum.


ラッパが奇妙な音を振りまいて
各地区の埋葬地に伝え,
全員を王座の前に召集する

Mors stupebit et natura,
Cum resurget creatura
Iudicanti responsura.

死は, 自然は, 驚愕するであろう
作られたものが再び起き上がり,
審議者に答えようとするのだから

Liber scriptus proferetur,
In quo totum continetur
Unde mundus iudicetur.

書き込みのある記録媒体が出されて,
それには全てが記録されていて,
それに基づいて, 世界が裁かれるであろう

Iudex ergo cum sedebit,
Quiqquid latet apparebit:
Nil inultum remanebit.

従って, 審判者が座るとき
隠れている全てが 明らかになる:
制裁されずに残ることはありえない
Quid sum miser tunc dicturus?                 
Quem patronum rogaturus?
Cum vix iustus sit securus.


そのとき, 惨めな私は何を言えるだろう?
誰に保護を頼もうか?
正しい人も無事でいられない時に
(Rex tremendae majestatis )
Rex tremendae maiestatis,
Qui salvandos salvas gratis,
Salva me, fons pietatis.



怖るべき威厳の王よ,
救われるべき人々を 無償で救い出す者よ,
助けてください!   信奉の源泉よ
(Recordare Jesu pie)
Recordare, Iesu pie,
Quod sum causa tuae viae:
Ne me perdas illa die.


思い起こしてください 責務に忠実なイエスよ  
あなたの道の目的が 私であるということを:
その日 私をなくさないでください
Quaerens me sedisti lassus:
redemisti crucem passus:
tantus labor non sit cassus.

あなたは私を捜していて, 疲れて座り:
取り戻す代償に木枠による刑を受けた:
これほどの働きがどうして徒労に終わるだろうか
Iuste iudex ultionis,
donum fac remissionis,
ante diem rationis.

刑の執行にあたる,  公正な審判者よ 
赦免を実施してください!
精算の日の前に
Ingemisco, tamquam reus:
culpa rubet vultus meus:
supplicanti parce Deus.

私は, 被告として苦しい声を上げ:
自分の誤りによって赤面する:
ひざまずく者を咎めないでください  主よ
Qui Mariam absolvisti,
Et latronem exaudisti,
Mihi quoque spem dedisti.

あなたは, 罪の女を解放し,
悪党の声を聞き入れた
私にも希望をくれた
Preces meae non sunt dignae:          
Sed tu, bonus, fac benigne,
Ne perenni cremer igne.

私の願いなど聞くに値しない: 
けれど,  あなたはよくしてくれる, 寛大に取り扱ってください!
私が不断の火に焼かれないために
Inter oves locum praesta,
Et ab haedis me sequestra,
Statuens in parte dextra.


羊の群れの中に場所を確保して,
ヤギの群れから私を隔離し,
右側に置いてください
(Confutatis maledictis)
Confutatis maledictis,
Flammis acribus addictis:
Voca me cum benedictis.


呪われた者らは沈黙させられて
判決を下された者らが鋭い炎になるとき:
讃えられた者たちと共に, 私を呼んでください!
Oro supplex et acclinis,
Cor contritum quasi cinis:
Gere curam mei finis.


ひざまずき, すがるものもなく 私は述べ,
心は燃え殻に等しく, 砕けて: 
私の行く末の面倒を見てください
(Lacrimosa dies illa)
Lacrimosa dies illa,
Qua resurget ex favilla
Judicandus homo reus:
Huic ergo parce, Deus.


泣き崩れるその日
焼け跡から再び起き上がることだろう
被告として裁かれるべき人は:
ゆえに, 主よ,  この人を容赦せよ
Pie Jesu Domine,
dona eis requiem.
Amen.
責務に忠実なイエス, 主よ
この人たちに休息を下さい
そうあるように



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 note
 pietas (G.εὐσέβεια eusebeia); 神に対する敬意

 flammis acribus "鋭い炎" 硫黄が燃えている池 (黙示録 21:8)


参照
ゼファニヤ書1  ユダへの裁き 主の怒りの日
ゼファニヤ書2  ユダ周辺国への裁き
ゼファニヤ書3  エルサレムへの裁き

申命記 32:35  " 復讐は私のすることである"

黙示録 20:12  "...死人はそのしわざに応じ、この書物に書かれていることにしたがって、さばかれた"
黙示録 21:8  "...,偶像を拝む者、すべて偽りを言う者には、火と硫黄の燃えている池が、彼らの受くべき報いである。これが第二の死である"

マルコ 10:45  "人の子がきたのも、仕えられるためではなく、仕えるためであり、また多くの人の身代金として、自分の命を与えるためである "

ルカ 19:10  "人の子がきたのは、失われたものを尋ね出して救うためである"
ルカ 7:36-50  イエスは罪ある女を許す
ルカ 23:39-43  悪党との会話
 ルカ 23:42"  イエスよ、あなたが御国の権威をもっておいでになる時には、わたしを思い出してください"

マタイ 25:31–46   羊は右に山羊は左に     / 呪われた者と祝福された人たち
マタイ 25:41   "のろわれた者どもよ、わたしを離れて、悪魔とその使たちとのために用意されている永遠の火にはいってしまえ"

使徒言行録 10:39  "...人々はこの人を木にかけて殺したのです"
フィリピ 2:6-2:9   イエスは敬虔の手本


日本語訳聖書 http://bible.salterrae.net/kougo/html/